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かくはんとは

(2-5) 撹拌の立場から乳化をイメージしよう 【ギブス自由エネルギーのイメージ①】

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アイキャッチ【撹拌の立場から乳化をイメージしよう】

”ギブス自由エネルギー”を考えてみよう

撹拌の立場から乳化をイメージしよう【界面自由エネルギーの考え方】」のページでは界面自由エネルギーの考え方を紹介してきましたが、もう少しだけ踏み込んでおきたいと思います。

エネルギーの話が出てきましたが、厳密には”ギブス自由エネルギー”です。

この”ギブス自由エネルギー”とは何でしょうか?

”ギブス自由エネルギー”を取り扱うと、どんな良いことあるのでしょうか?

蒸気機関車

時代背景としては産業革命の頃、ニコラ・レオナール・サディ・カルノーという人が蒸気機関の熱効率を向上させるためにはどうしたら良いかを考えました。

※カルノーサイクルという熱機関として知られています。

その後、ウィリアム・トムソンやルドルフ・クラウジウスによって熱力学第二法則(エントロピー)が生み出され、エネルギーの移動の方向が決まっていること、エネルギーは様々な種類があるけれど質があることを明らかにしました。

そして、ヘルマン・フォン・ヘルムホルツによって自由エネルギーの概念が提唱されました。

※特に、等温等圧過程の自由エネルギーはギブズ自由エネルギーと呼ばれます。

この辺りの難しい話は専門書へ譲るとして、”ギブス自由エネルギー”のイメージを掴むことを考えてみたいと思います。

※メインである「かくはんとは」のコンテンツからは少し逸れてしまいますが、知っておくと理解が深まります。

仕事をすると体力を消費する

エネルギーという言葉は、何だか分かったような分からないような曖昧な表現であると思います。

ここでは、”ギブス自由エネルギー”について、会社で働いている様子になぞらえて考えてみたいと思います。

労働の立場から考えてみる

タイムカードを押す人
[状態1] = 10
状態1

ある日の朝、社員であるゼロカマ君が出社しました。

元気いっぱいで、彼の体力が10あったとします。

ワーカホリック・仕事中毒
[状態2] = 10 − 2 = 8
状態2

午前中に、ゼロカマ君は「仕事A」をしました。

その結果、体力を2だけ消費したので、ゼロカマ君の体力は8になりました。

ワーカホリック・仕事中毒
[状態3] = 8 − 3 = 5
状態3

午後になって、ゼロカマ君は「仕事B」をしました。

その結果、その結果、体力を3だけ消費したので、ゼロカマ君の体力は5になりました。

このように考えていくと、仕事をするにつれてゼロカマ君の体力はだんだんと減っていくので、体力の変化量は負(-)になることが分かります。

また、ゼロカマ君の仕事によって何らかの進捗があるので、周りから見ると何らかの成果(状態変化)が得られると考えることができます。

…ということは、少し変な表現となりますが、次のように理解することができます。

将来、ゼロカマ君の体力が減っていくのであれば、ゼロカマ君は仕事をして何らかの成果(状態変化)が得られることが分かります。

自然現象の立場から考えてみる

続いて、ゼロカマ君が働いている様子を「ギブス自由エネルギー」になぞらえて、自然現象について考えてみたいと思います。

自然現象が引き起こされる範囲を特定したいので、系(周囲の環境とは切り離して考えた部分空間)という概念を導入します。

ここで、「ゼロカマ君=系」「体力=ギブス自由エネルギー」に置き換えることにします。

バッテリー残量1
[状態1] = 10
状態1

系がギブス自由エネルギーを10だけ持っていたとします。

[状態2] = 10 − 2 = 8
状態2

最初に、系は「仕事A」をしました。

その結果、ギブス自由エネルギーを2だけ消費して系のエネルギーは8になりました。

バッテリー残量3
[状態3] = 8 − 3 = 5
状態3

次に、系は「仕事B」をしました。

その結果、ギブス自由エネルギーを3だけ消費して系のエネルギーは5になりました。

このように考えると、系のギブス自由エネルギーはだんだんと減っていくので、その変化量は負(-)になります。

系が仕事をすることによって、何らかの化学変化が引き起こされます。

…ということは、少し変な表現となりますが次のように理解することができます。

将来、系のギブス自由エネルギーが減っていくのであれば、系の仕事によって何らかの化学変化が引き起こされる。

ギブス自由エネルギーのイメージ①

ここで、”ギブス自由エネルギー”に関するイメージをまとめておきましょう。

将来、ゼロカマ君の”体力が減っていく”のであれば、ゼロカマ君は”仕事をする”。

回りくどい説明をしてきましたが、ゼロカマ君の”体力があれば仕事をするということです。

つまり、ゼロカマ君の体力を調べることによって仕事をするかが分かりますね。

そして、これらのイメージを”ギブス自由エネルギー”として少し厳密に表現し直すと、次のように言うことができます。

等温等圧条件下では、系のギブス自由エネルギーは自発的に減少(ギブス自由エネルギー変化は負)する。

→ ギブス自由エネルギー変化が負であれば、その自然現象は自発的に進行することが分かる。

すなわち、様々な自然現象が自発的に引き起こされるか否かを”ギブス自由エネルギー”(の変化量)から評価できるようになります。

非常に抽象的な話が続くので、ここでは感覚として捉えるようにしましょう。

撹拌の立場から乳化をイメージしよう【ギブス自由エネルギーと乳化現象①】」のページで、具体的な”ギブス自由エネルギー”による評価方法を紹介させていただきます。

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