Kakuhan Lab.

かくはんとは

(2-6) 撹拌の立場から乳化をイメージしよう【ギブス自由エネルギーのイメージ②】

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アイキャッチ【撹拌の立場から乳化をイメージしよう】

”ギブス自由エネルギー”を考えてみよう

「画像はイメージです」のイラスト文字

撹拌の立場から乳化をイメージしよう【ギブス自由エネルギーのイメージ①】」の続きとなります。

引き続き、ギブス自由エネルギーに関する抽象的な話となります。

必要に応じて、読み飛ばすようにしてください。

※メインである「かくはんとは」のコンテンツからは少し逸れてしまいますが、知っておくと理解が深まります。

体力が限界に達すると仕事はできない

これまでの説明のように、”ギブス自由エネルギー”について、会社で働いている様子になぞらえて考えてみたいと思います。

それでは、さらにゼロカマ君が仕事をし続けた場合はどうなるでしょうか?

労働の立場から考えてみる

仕事を投げ出す人
[状態3] = 5 − 0 = 5
状態3

既にゼロカマ君のエネルギーは5となり、体力の限界となっていました。

「仕事C」をするように指示があっても、これ以上仕事をすることができません。

過労
[状態4] = 5 − 3 = 2
状態4

ゼロカマ君は無理やり「仕事C」をしたため、エネルギーを3だけ消費してゼロカマ君のエネルギーは2になりました。

ただし、ゼロカマ君の健康を害してまでこのようなことをすることはあり得ません。

仕事に使うことができる体力は限られているため、このような状態4は起こらないのです。

すなわち、ゼロカマ君の体力が限界に達した後はこれ以上仕事をすることができないため、体力の変化量は0になります。

言い換えると、ゼロカマ君の体力が限界に達するまで仕事をすることができるともいえます。

このとき、ゼロカマ君は一切仕事をしていないので、周りから見ると何の状態変化も起こっていないと考えることができます。

…ということは、少し変な表現となりますが次のように理解することができます。

将来、ゼロカマ君の体力に変化がない(変化量0)のであれば、ゼロカマ君は仕事をしないので何らかの成果(状態変化)は得られないことが分かります。

変化は起こらず現状維持をするということです。

自然現象の立場から考えてみる

今回もゼロカマ君が働いている様子を「ギブス自由エネルギー」になぞらえて、自然現象について考えてみたいと思います。

これまでと同様に、自然現象が引き起こされる範囲を特定したいので、系(周囲の環境とは切り離して考えた部分空間)という概念を導入します。

ここで、「ゼロカマ君=系」「体力=ギブス自由エネルギー」に置き換えることにします。

状態3
バッテリー残量3
[状態3] = 5 − 0 = 5

系のエネルギーは5となり、平衡(安定でバランスが取れた状態)に達しました。

「仕事C」をするように促しても、系は安定なのでこれ以上仕事をすることはありません。

厳密には平衡の考え方とは異なる点が生じていますが、ここではこのように解釈することにします。

すなわち、系が平衡に達した後は仕事をすることができないため、ギブス自由エネルギーの変化量は0になります。

言い換えると、系が平衡に達するまでは仕事をすることができるともいえます。

このとき、系は一切仕事をしていないので、周りから見ると何の状態変化も起こっていないと考えることができます。

…ということは、少し変な表現となりますが次のように理解することができます。

将来、系のギブス自由エネルギーに変化がない(変化量0)であれば、系は仕事をしないので化学変化は引き起こされない。

系は、名前通り自由に使えるエネルギーが限られていて、それが無くなって平衡に達すると化学変化を引き起こさなくなるのですね。

ギブス自由エネルギーのイメージ②

ここで、”ギブス自由エネルギー”に関するイメージをまとめておきましょう。

将来、ゼロカマ君の”体力が減っていかない”のであれば、ゼロカマ君は”仕事をしない”。(現状維持)

回りくどい説明をしてきましたが、ゼロカマ君の”体力があれば仕事をするし、体力がなければ仕事をしないということです。

つまり、ゼロカマ君の体力を調べることによって仕事をするかが分かりますね。

そして、これらのイメージを”ギブス自由エネルギー”として少し厳密に表現し直すと、次のように言うことができます。

系が平衡に達するとギブス自由エネルギー変化は0となり、見かけ上、系の状態は変化しない。→ ギブス自由エネルギー変化が0であれば、その自然現象は自発的に進行しないことが分かる。

すなわち、様々な自然現象が自発的に引き起こされるか否かを”ギブス自由エネルギー”(の変化量)から評価できるようになります。

ギブス自由エネルギーのイメージは以上になります。

非常に抽象的な話が続いたので、大変だったかもしれません。

撹拌の立場から乳化をイメージしよう【ギブス自由エネルギーと乳化現象①】」のページで、具体的な”ギブス自由エネルギー”による評価方法を紹介させていただきます。

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