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(2-9) 撹拌の立場から乳化をイメージしよう 【エマルションの調製と機械的な力】

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アイキャッチ【撹拌の立場から乳化をイメージしよう】

エマルション調製に必要な2つの力

エマルションが調製されるまでの流れについて、簡単にまとめておくことにします。

エマルション調製プロセス①
プロセス①

① エマルションを調製するためには、油・水・界面活性剤が必要であることを説明しました。

  • 黄色:油
  • 青色:水
  • 緑+黒色:界面活性剤
エマルション調製プロセス②
プロセス②

② このとき、何らかの作用で油滴を生成することができたとします。

曖昧な表現をしていますが、後ほど説明いたします。

不安定な状態であっても、油滴を存在させることが重要になります。

エマルション調製プロセス③④
プロセス③④

③ 水中で存在する界面活性剤分子は、疎水性相互作用という水中から追い出そうとする力を受けます。

水と界面活性剤が共存することを嫌がります。(ギブス自由エネルギーが大きい。)

④ その結果、界面活性剤分子は油滴の周囲に集まってきて、油滴に対して吸着します。

油と吸着する方が、界面活性剤は安定します。(ギブス自由エネルギーが小さい。)

エマルション調製プロセス⑤
プロセス⑤

⑤ 油滴は水中で容易に分散できるようになるため、乳化が起こりエマルションが調製されます。

油滴の界面に界面活性剤が吸着することにより、疎水性から親水性へと変化します。

その結果、油滴は容易に水中で分散することができるようになります。

①~⑤のプロセスをまとめると、下図のようになります。

エマルションが調製されるまでの流れ

このようにエマルションが調製されるまでの流れを見ていくと、エマルションを調製するためには次の2つの力が必要であると考えることができます。

処方的な力

撹拌の立場から乳化をイメージしよう【ギブス自由エネルギーと乳化現象②】」のページで紹介したエマルションの調製手順に関する力になります。

①温度、②圧力、③各相の化学組成(濃度)が取り得る変数によって、界面張力が最小になる領域を作るのが目的となります。

処方的な力

機械的な力

エマルションが調製されるまでの流れのところで、赤い四角で囲った部分の工程で使うことになります。

※「何らかの作用で油滴を生成する」と少し曖昧に説明したところであり、大きな油の塊から油滴を生成するための力を活用します。

外部からのエネルギー(撹拌という機械的エネルギー、機械力)によって、強制的に液滴を作り出すのが目的となります。

機械的な力

撹拌の利用

油滴を生成するために”機械的な力”を使用するわけですが、実際には機械的な”撹拌”を利用します。

”撹拌”に関してはなんとなく分かるけれど、曖昧な点が多いと思います。

※エマルションを調製するためには、上手に”撹拌”を利用しなければなりません。

乳化工程で必要な“機械的な力”

…ということで、”乳化”に関する説明はこれくらいにして、以降のページでは”機械的な力”である”撹拌”について考えていくことにします。

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